【保存版】知ってるつもりのSSP / DSP / DMPをおさらい

2017年12月26日


皆さん突然ですが「SSP」「DSP」「DMP」って聞いた事ありますか?

ネット広告業界に身を置く方なら幾度となくこれらの言葉を聞いているかと思います。
字面が似ている(この業界は本当にアルファベット3文字の略語が多い…)これらの広告用語、それぞれの要点や特徴、仕組みは、わかっているつもりでも混乱しがちですよね。

この紛らわしい用語をまるっとおさらいしてみましょう。

SSP・DSP・DMPをひと言でいうと?


難しい話は抜きにして、簡単にまとめてしまうと次の通りです。

SSP(Supply-Side Platform)

媒体社側の広告収益を最大化するためのプラットフォーム

DSP(Demand-Side Platform)

広告主側の広告効果を最大化、最適化するためのプラットフォーム

DMP(Data Management Platform)

自社や外部などの様々なデータを抱合し、分割・正規化し、それらを保存・管理するプラットフォーム


これだけを文字で説明してもピンとこないかと思います。 それでは、この3つのプラットフォームがどのような仕組みで、どのように利用されているかを図で見ていきましょう。

SSP、DSP、DMPの特徴


ユーザーがサイトを訪問し、ディスプレイ広告が表示されるまでの流れを図で表すとこうなります。



① 媒体社のサイトに訪れるとサイトからSSPに広告リクエストが通信されます。
② SSPは受け取ったを広告リクエストを分析し、連携している各DSPに入札リクエスト(*1)を通信します。
③ 各DSPは受け取った入札リクエストを分析し、広告配信をしたい場合は入札レスポンス(*2)を通信します。
④ SSPは各DSPからの入札レスポンスを分析し、最も価格の高い入札レスポンスを決定し、サイトに返します。
⑤ 入札に競り勝った広告がサイトに表示され掲載されます。

(*1)入札リクエストの主な内容
ユーザーID / 掲載先ドメイン / 広告枠ID / 広告サイズ / コンテンツカテゴリ / 許可する広告フォーマット / ユーザエージェン / その他データ
(*2)入札レスポンスの主な内容
入札金額 / DSPの広告タグ / その他のデータ


上記処理を広告が配信される(1imp)毎に一瞬で行っているのです。
このSSP、DSP間で行われる競争入札の方式の事をRTB(Real-Time Bidding)と呼びます。
このRTB方式を採用することで、広告主側は広告配信したいユーザーに効率的に広告を配信できるようになり、媒体側もより入札価格の高い広告を配信することができます。

DSPは、なるべく効率的に広告配信をするために、入札条件を設定する必要があります。
(例)関東在住,30代,広告主サイトに訪れた事のないユーザーに広告を配信したい等

SSPは、SSPでこれらDSPの条件を満たさないと広告を買ってもらえないので、なるべく多くのユーザ情報をDSPに渡して入札させる必要があります。

そこで、DMPが登場します。
DMPは実際に広告主サイトに訪れたユーザ-情報、媒体サイト情報、オフラインデータや外部データ等あらゆるオーディエンスデータを全て統合し、管理するプラットフォームです。
この大量のデータをSSP、DSPに提供することで広告配信最適化の精度が向上します。
また、従来のCookieを利用したリターゲティングでは、デバイスを横断したターゲティングはできませんでしたが、DMPを利用することでデバイスを横断したターゲティングも可能になります。

SSP、DSP、DMPを利用したマーケティング施策


最後にこれらのツール(特にDSP)を利用した実際のマーケティング施策について少し触れましょう。
ユーザーがゴール(コンバージョン=CV)を達成するまでには幾つものプロセスを経ています。
古くはAIDMAに代表される顧客行動モデルで、最近だとAISEASなどの概念も広く知られるようになりました。
ここでは大きく
(1)認知
(2)欲求
(3)行動
の、3つのプロセスに分割してマーケティング施策を考えてみましょう。


例えばリスティング広告は、(3)の行動段階にあるユーザーに大して強みがあります。
検索キーワードに対して広告を出すリスティング広告では、対象ユーザーは既に(2)の「欲求」フェーズである場合を基本として想定するので、広告クリック後コンバージョンに至る可能性は高いとされています。リスティング広告が”需要の刈り取り”と言われる所以です。
一方で「欲求」のない、つまり検索キーワードとして需要を顕在化させていないユーザーに対しては広告表示ができないので、潜在的な需要を獲得しにくいという難点があります(実際は潜在需要と思われるキーワードに対し広告を出すこともありますが、基本的には顕在需要のほうが費用対効果は高いです)。

一方でDSPは(1)「認知」や(2)「欲求」段階にあるユーザーに対して強みを持っています。
DSPはDMPから既にコンバージョンしたユーザーの特徴を提供されます。 このデータを利用し「サイトに訪れた事のないユーザー」かつ「CVした事のあるユーザーに近いユーザー」にターゲットを絞ってまずは商品の詳細よりもユーザの関心を惹く、印象に残る広告を配信したとします。
認知段階にあるユーザーは一般に、いかにもセールスらしい”売り込み”目線の訴求や、具体的な機能・スペックの訴求よりも、エモーショナルな表現に関心を惹かれることが多いと考えられるからです。

広告をクリックし、かつコンバージョンせずに離脱したユーザに対しては「リターゲティング広告」を配信します。 例えば1度カートに入れた商品や、閲覧した商品についての訴求広告を配信する事で、ユーザの興味を惹く広告を継続的に配信する事ができるでしょう。 また仮にディスプレイ広告をクリックしなかったとしても、リスティング広告の”網”を張っておくことでユーザーを(3)獲得へと誘導し、コンバージョンまで導くことも考えられます。

このようにDSP、DMPをユーザーの段階に合わせて上手く活用できれば、より戦略的なマーケティング活動が可能になるはずです。