「アトリビューション」で流入経路の貢献度を知る重要性

2018年3月9日

広告が単なるクリックやコンバージョンのみで成果を測るものではなくなった、というのは広告を運用する方であれば釈迦に説法というもの。既に様々な指標が考案され、実践されています。
今回はそんな指標の一つ、「アトリビューション」についてのお話です。


アトリビューションとは

端的に言えば
「コンバージョンに至るまでの流入元の履歴を使い、コンバージョンの貢献度を各流入元に配分すること」
です。


…とはいえ、この説明だけではよく分かりませんよね。
具体的な例でアトリビューションという概念の必要性を考えてみましょう。


ユーザーの流入経路は様々


改めて言うまでもないですが、商品購入や資料請求など、訪問者が運営者の意図する目的に達することを「コンバージョン」と呼びます。何をもってコンバージョンとするかはサイトの数だけ(あるいは同一サイトでも複数)存在しています。
更に我々ユーザーも沢山いるわけで、コンバージョンに至るまでの経路も一通りではありません。


ではコンバージョンに至るまでの経路にはどんなパターンがあるのでしょうか??
図1はコンバージョンに至るまでのパターンの一例です。


コンバージョンに至るまでのパターン

(図1:コンバージョンに至るまでのパターン)

参考:アトリビューション~広告効果の考え方を根底から覆す新手法~(田中弦,佐藤康夫,杉原剛,有園雄一)


Aは広告を閲覧して表示されたバナー広告をクリックし、その後コンバージョンに至ったユーザであり、シンプルなパターンです。
Bの場合は、バナー広告をクリックしたが、さらに詳細を調べるために検索を行っています。
またDの場合は、バナー広告を閲覧してから直接はクリックせず、他のサイトへ行って情報収集をした後、広告主のサイトへ訪問しコンバージョンするケースです。

コンバージョンに至るまでには様々なパターンが存在していますね。


ではAとBのようにクリックが発生しているコンバージョンパスは全体のどれくらいをシェアしているのでしょうか?実はAとBのパターンでコンバージョンまで至ったユーザは全体の4%しかいないのです。

一方C~Eのようにクリックなしでコンバージョンするパターンは全体の90%を占めているという報告もあります。

また図1の中でもクリックするタイミングも複数存在します。


初めて広告を見て直ぐにクリックする「初回クリック」や広告を見た後に、検索をしてからまた広告を閲覧しクリックする場合(慎重な人は更に検索して十分な情報を得ようとするかもしれません)などなど…


今まではこの中でもラストにクリックしたものがコンバージョンに貢献している考えられてきました。しかし実際はその間に様々な行動をしている訳であり、最後に取った行動(クリック)がコンバージョンに貢献しているというわけではないのです!

アトリビューションの仕組み


これまでお話してきたように『コンバージョンに至るまでの全ての経路を把握し、どのタイミングでクリックしたか』が鍵になってきます。

ではこの鍵を実現している「アトリビューション」とは、一体どのような仕組みになっているのでしょうか?


アトリビーションは2つの記録データを付き合わせることで可能にしています。


1.ユーザーのブラウザ単位の記録


配信する際に利用される配信タグにより、「何のブラウザがどの媒体を何時に閲覧し、何回目なのか」ということをcookieを利用して書き込んでいます。


2.広告主側に設置された効果測定のタグ


訪問したことや、コンバージョンした時に記録されます。
効果測定タグは、①の記録があるブラウザが広告主のサイトへ訪問したタイミングで②の記録を行います。
また他社サイトから訪問すればリファラーの情報も記録し、検索エンジン経由であればその検索キーワードも一緒に記録します。


上記のようにコンバージョン測定用のタグを埋め込むことで、広告を見た瞬間からコンバージョンにつながるまでの全てを可視化することが可能となります。


もちろん一般的なアクセス解析ツールや広告測定ツールでも実現可能で、この場合は広告測定用URLを発行して測定を行っています。<但し一般的なアクセス解析ツールなどはディスプレイ広告には対応していないのです。またアクセス解析ツールだと、広告のクリック後から測定開始後となるのです。

よって、一般的なアクセス解析ツールや広告測定ツールよりもアトリビューションを利用することで、ユーザが広告を見た瞬間から測定を始めることができるというメリットがあります。

『コンバージョンに至るまでの全ての経路を把握し、どのタイミングでクリックしたか』を知ることはサイト運営にとって非常に重要です。その流入経路を分析するひとつの手法として『アトリビューション』を測定することを取り入れていきたいですね。